ビブリオマニアダイアリー

活字がないと生きていけない!

飲んで死にますか やめて生きますか 三輪 修太郎

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僕は酒を飲み過ぎてアルコール依存症になったのではない。
依存症になるほど飲まなければ、生きられなかった。 (著者あとがきより)

 著者はアルコール依存症の原因は酒でない。と言い切ります。

 

飲みながらも、毎日が辛くて途方に暮れ、耐え切れなくなった著者は奥さんに「助けてくれ。」と救いを求めます。
運のいい事に、そこから断酒会、AA(アルコホーリクス・アノニマス)に繋がるのです。
酒が原因で依存症になったのではなく、飲まないと生けていけなかったんだ。

 

著者はたまたま、アルコール依存症となりましたが、
アルコールに限らず、薬物依存、拒食症や過食症、買い物依存、ほとんどの依存症は、根本の原因は同じだと言われています。

 

幸いな事に、立ち直るきっかけを与えてくれた家族がいました。
見守ってくれている奥様がいました。

 

著者は原因を探るべく、そして臨床心理学とうい学問に出会います。
生い立ちを見直したり、生き方を見直したり、自分の心と向き合います。
このあたりは、読んでいて、とても辛いことのように感じました。

 

著者が出した結論、それは、、、

人は大人になる過程で手のひらにスタンプを押してもらいます。
「愛」と書かれたスタンプです。
しかし、それが何かの都合で押してもらえなかった人がいる。
 そんな人は、自分で押すのです。

 

自分で「愛」のスタンプをを押すと気付いた著者は、その後、見事に立ち直り、それだけではなく、「愛」のスタンプを押し忘れられた方々に自分で押すための学び舎までも立ち上げます。

重いテーマですが、読後感はどこか清々しく、これまで愛して育ててくれた両親のおかげで、自分が生きていけているのだという感謝の気持ちでいっぱいになった本でした。